後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す/はるおかりの


後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す (コバルト文庫)
後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す (コバルト文庫)

前作の感想はこちらから


評価:★★★☆☆
2016年11月刊。
主人公カップルの甘々で可愛い恋愛と、その裏で蠢く後宮のドロ沼愛憎劇を同時に楽しめる(?)連作シリーズ第4弾。
今回は前作「後宮錦華伝」の18年後の物語で、あの哀しい出自の公主が主人公です。
相変わらず面白いのは間違いないのですが、今回はちょっと恋愛パートが好みから外れてたかなぁ。

☆あらすじ☆
凱帝国の三人いる公主のうち、今まで一度も縁談が来たことのない長女・鳳姫を見初めたのは、野蛮な国と名高い鬼淵国の若き王・神狼。周囲が同情を寄せるなか、鳳姫は父王の命令ならば従います、と覚悟を決めていた。というのも、鳳姫は母妃の不実によって生を受けたにもかかわらず、父王の慈悲により真公主として育てられた負い目があったから…。そんな鳳姫が見つけた、真実の愛とは!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

母の不義の子でありながら、皇帝の娘として育てられた公主・鳳姫
要領が悪くドジだけど陶芸に秀でた鳳姫は、草原の騎馬民族である鬼淵の王・凌神狼に求婚される。この縁談を受けるかどうかを判断するため鳳姫は神狼と共に時間を過ごすが、降嫁を阻むトラブルが続出し・・・・・・というのが今回のストーリー。

 

「書」「食」「織物」ときて、第4弾である今回のテーマは「陶磁器」。
中華な陶器うんちくがこれでもかと放出され、少し読むのが大変でした(知らない単語ばかりでイメージが難しかった)
とはいえ、最後の真物当てゲーム「闘壺」は面白かったし、その中での駆け引きは読み応えがあって満足。毎回異なるテーマだけど、今回もとても楽しめました。

 

そして今回もやっぱりついてきた後宮ドロ沼愛憎劇。
「皇帝がたった一人だけを愛すること」の業を再び目の当たりにした気分です。ていうか毎回目の当たりにしてる。
2作目を読んだ人間からすると光順帝が栄皇后だけに愛を注いでることにホッとするけれど、それが後宮にいる他の妃嬪の不遇と表裏の関係であることに複雑な気持ちを抱いてしまいます。
鳳姫はこの親世代の愛憎劇の最大の被害者ですよね・・・・・・。彼女自身に何の罪もないのに、出自といい、今回の事件といい、常に巻き込まれる側で不憫だ。

 

後宮小説としてどれだけエグくても、メインである主人公の糖度たっぷりの可愛らしい恋愛でバランスをとってきたこのシリーズ。
ただ、個人的には今回の鳳姫と神狼のラブコメはあんまり好みじゃなかったかなぁ〜・・・と、思ったり・・・・・・。
神狼が死んだ前王妃と比べながら鳳姫に惹かれていくっていう流れがちょっと萌えなくて。なんかモヤモヤしちゃったんですよねぇ。それに、過去の傷からもう恋はしないって決めてるのなら、もっと苦悩や葛藤がほしかったなぁ。ちょっと物足りない。1冊でまとめるにはページが足りなかったのかもしれませんが。

 

とはいえ、鳳姫自身の成長譚としては面白かったので満足しています。
あと道ならぬ恋に悩む遊宵も素敵でした。面倒くさい男だと思いつつ、ツンデレでヤンデレなキャラクターがなんか好きwむしろこっちがヒーローだった方が・・・

 

なんのかんの言って、毎回楽しめている好きなシリーズです。
次回は誰の縁者が主人公になるのかな?楽しみに待ってます!

 

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