0能者ミナト10/葉山透


0能者ミナト<10> (メディアワークス文庫)
0能者ミナト<10> (メディアワークス文庫)

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2016年10月刊。
面白かったー!!
スピンオフ的なユウキ回。終盤の展開が予想外すぎて目を剥いた・・・!
孝元さんの苦い初恋話がスタートした今回の事件は、なんだか切なくなる読後感がしっとりと素敵でした。

☆あらすじ☆
強大な怪異をも一刀で斬り伏せる、美しき怪異討伐の手練、赤羽夏蓮。若き日の孝元が恋した彼女は、しかし怪異に絡む事件を経て姿を消した。その後彼女の行方を知った孝元は、一人の少年に出会う。その少年こそ、母譲りの強大な法力を持つ夏蓮の息子、赤羽ユウキだった。そして時は経ち、ユウキの前に彼の父と目される科学者が現れる。いわく、ある薬で法力を消すことができるという。それはまさに、科学で怪異をねじ伏せるがごとき事態。あろうことかユウキは薬の力で法力を失い、クラスメイトと怪異事件に巻き込まれてしまうのだった。

以下、ネタバレありの感想です。

 

なんか孝元さんがほろ苦い初恋話を語ってる・・・・・・!
しかも相手がユウキのお母さん・・・・・・!?

 

とか驚いてたら、速攻でミナトにバッサリ切られてて吹きました。ラストでユウキにもからかわれてるし、なんかもう可哀想な三十路だなぁ。

 

そんな孝元さんとユウキの意外な「縁」から始まりつつ、今回はこれまで謎に包まれていたユウキの出生にまつわるエピソード。

法力を消す謎の薬をユウキに飲ませたのが父親だったというだけでも衝撃だったのに、そこからのどんでん返しには唖然としてしまいました。
悔しいくらい思いっきり引っかかったなぁ。まぁ、ユウキが瑠璃に惹かれていくあたりで「女子高生巫女」から「眼鏡とると美少女」に鞍替えするとはユウキくんの嗜好はマニアックですね、とかアホなこと考えてた私に真実を見破れるわけがなかった。

 

予想外のどんでん返しを見事に決めつつ、変則的に語られるユウキの秘密。
あとがきでも書いてありましたが、構成的にも主人公的にもこれはスピンオフといっていいかもしれませんね。「ユウキ」が主人公だもの。
今回、いつもみたいな大人3人組の馬鹿騒ぎで締めなかったのもちょっと新鮮でしたし(理彩子の数少ない出番が・・・!)

 

ミナトの活躍があまり見られなかったのは寂しいけれど、人間ドラマとしての出来はとても良くて満足しました。
特にユウキと良い雰囲気になっていたはずの瑠璃が、「とにかくあなたじゃない」と言ったり、ラストで掛け軸に語りかけるシーンではなんだか泣きそうな気持ちになりましたし。何も知らないのに、ちゃんと自分が通じ合った相手のことをわかるとか・・・・・・こういうの弱い・・・・・・。

掛け軸に避難した「彼」、ユウキとのコンビも良い雰囲気だったし、いつかほんとに再登場してくれるといいなぁ。

 

そういえば、これまた1年以上間が空いた新刊だったんですよね。次もまた1年後なのかな・・・・・・

いや、刊行され続けるだけでもありがたい。11巻も楽しみに待ってます!

 

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