ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11/大森藤ノ


ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11 (GA文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
2016年10月刊。
めちゃくちゃ面白かったーー!
9巻から始まった異端児編のクライマックス(上下巻構成じゃなくて三部作だったか)。
表紙がとても格好いいです。助けを求めるかのように伸ばされた異端児たちの腕と、それを背負ったベル。読んでからもう一度眺めると、色々とこみ上げるものがあったりします。
ベルの覚悟と、新たにした決意に胸が熱くなる第11巻でした。やっぱりダンまちは最高だ!

☆あらすじ☆
少年(リトル・ルーキー)の名声は地に堕ちた──。
竜の少女(ウィーネ)を救った代償として人々からの信用を失ったベル。悪意と失意の狭間で少年は傷付き、苦悩する。だが、
「迷わないで。貴方の側には失われないものがちゃんと残っています」
出会いの絆に支えられ、決意を新たにした少年は仲間とともに立ち上がる。再び戦場へと変わる迷宮街で決行される『異端児(ゼノス)』帰還作戦。その前に立ちはだかるは都市最強(ロキ・ファミリア)。
賢者の知恵、勇者の策、神々の思惑、そして黒き獣が咆哮を上げる時、少年の心は回帰する。
「僕……強くなりたいです」
これは、少年が歩み、女神が記す、──【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──

以下、ネタバレありの感想です。

 

異端児を救ったことで人々からの期待を裏切ってしまったベル。
失望の目に苦悩しながらも異端児たちを助ける道を選んだベルは、迷宮街から異端児たちをダンジョンに帰すため、ロキ・ファミリアを相手に決死の囮作戦に挑むことになるのです。

 

ロキ・ファミリアとの攻防戦は、両者の実力差を感じさせつつも情報戦とチートアイテムを駆使して拮抗。
春姫の魔法はやっぱりズルいよなぁと思いつつ、これがなければ(あっても)張り合うことすらできない実力差に冷や汗しか出てきません。
特にロキ・ファミリアの幹部たちがほんとにバケモノすぎて。
アイズやヒリュテ姉妹も強者なんだけど、ほぼ何でも見通すフィンが敵にまわると怖すぎるんですよね。あの余裕が恐ろしい。
ベルとフィンが会話するシーンとか、首領としての格差まで感じてしまいましたし・・・・・・いや、ベルはまだ成長途上だから・・・・・・。
ただ、それだけにフィンをリリが出し抜く一幕は非常に痛快でした。あのお見合い騒動がまさかこのタイミングで役に立つとはw

 

ギリギリを切り抜けながらバケモノ相手に怪物を守る決死行。
エンカウント即死みたいな状況の連続にひたすら手に汗をにぎにぎ(春姫がベートの前に飛び出していったときにはリアルに声が出た)。
その最中、起こるべくして起こったアイズ戦はベルから漏れる悲壮感に胸が苦しくて仕方ありませんでした。
序盤は「女の子がたくさん寄ってくるベルをじっと見つめるアイズ」っていうラブコメを楽しんでいたのに・・・・・・。
ウィーネを守るために憧憬のアイズに立ち向かうベルと、理解を拒んでベルを叩き伏せるアイズの戦いは、交わす言葉すら悲しくて悲しくて。
背景が切ないから戦いに熱さを感じることができなくて、なんともいたたまれないんですよね(´・ω・`)

 

もっと純粋に胸が熱くなるような戦いがみたい・・・・・・!

 

そんな期待に見事に応えたクライマックスの猛牛戦。
ほんとにほんとに最高すぎて、これだよ!これが見たかったんだよ!!とテンション爆上げ。
直前のヘルメスの無粋な横槍(ヘルメスは胡散臭さとヤンデレ臭はフレイヤを超えたと思う)に対するモヤモヤも吹き飛ぶ、無心に研ぎ澄まされた熱すぎるバトルに大興奮でした。

 

そして言われてハッとしたのは、ライバルの不在。
「少年の成長」を王道的に描いてきたシリーズだと思っていたはずなのに、毎度のバトルが熱すぎて「ライバル」がいないことに全く気づいていませんでした。ライバルがいてこそ王道だろうに。

互いに成長を競い合う存在。涙が出るほど負けたくない存在。

そんな存在を意識してこそ、ベルは次なる高みに進むことができるのでしょう。
あの3巻の熱戦を再演しつつ新たな関係性を生み出すことになるとか……原点回帰の演出がニクすぎてもうどうしてくれようって感じです(´皿`)

 

憧憬との切ない戦い、好敵手との熱い戦いを経て、「強くなりたい」というベルの想いはさらに大きく強いものへと昇華。
ラストシーンのベルの慟哭に胸が熱くなりすぎて死にそうでした。
壁を乗り越えてこその成長譚。壁は高ければ高いほど良いのです。
悔しいと叫ぶベルが壁を乗り越える日がとても待ち遠しく、きたる再戦の時が今から楽しみで仕方ありません。

 

さて、「異端児編」は終わり、次回から新章突入とのこと。
巻末のベルのステータスがすごいことになっていたし、そろそろレベルアップがくるのでしょうか。
ご無沙汰だったダンジョン攻略も再開するそうなので、ワクワクしながら待ちたいと思います。

 

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