借り暮らしのご令嬢/江本マシメサ


借り暮らしのご令嬢
借り暮らしのご令嬢

評価:★★★★☆
2016年10月刊。
素直じゃない苦労性の騎士と不遇な没落令嬢のすれ違いを描いた王道ラブコメ。
ツンデレヒーローの言動にやきもきさせられつつ、ヒロインとのじれったい微妙な距離感を楽しめる作品です。
健気に主人公を慕うヒロインが可愛すぎてきゅんきゅんするので、主人公には早く素直になってもらいたい。
シリーズ化に期待しています!

☆あらすじ☆
社交界で「麗しの薔薇」と讃えられる高嶺の花、美しき伯爵令嬢アニエス。騎士で貧乏貴族のベルナールは、アニエスに夜会の晩、生まれや育ちを嘲笑うような蔑んだ目で見られたことを根に持っていた。最悪の出会いから5年、アニエスの家は突然没落する。何もかも失い、代わりに悪評のみが残ったアニエス。そんな彼女に手を差し伸べたのは、ベルナールだけだった。ただし、「使用人としてなら」という条件付きで―。誤解から始まる、不器用な恋愛劇、開幕!書き下ろし短編『ジジルの日記帳』も収録!特別収録『悪辣執事のなげやり人生』コラボ短編。

以下、ネタバレありの感想です。

 

物語は、主人公である騎士ベルナールと美しい伯爵令嬢アニエスの出会いから始まり、幾度かの邂逅を経て、没落して路頭に迷っているアニエスをベルナールが使用人として雇う、という流れで進んでいきます。

 

ちょっとした勘違いを根に持っていたベルナールと、窮地を救ってくれた彼に対して素直に恩義を感じるアニエス。
ベルナールの意地悪な気持ちから始まった二人の主従関係ですが、使用人頭ジジルのお節介や様々なトラブルを乗り越えていくことによって少しずつ誤解が解け、ベルナールは本当のアニエスを知っていくことになるのです。

 

この主人公のベルナールがほんっとに面倒な男なんですよ!
アニエスへの恨みから「使用人にしてやるよ」って言っちゃう器の小っささはアレですが(普通に保護しろよ!)、思惑からどんどんズレていく展開に呆然とする様子はただただ笑える。
「どうしてこうなった!」と頭を抱える姿はとても子供っぽい。メンタルがガキんちょな不器用さんめ!

それでもベルナールのキャラが憎めないのは、(色々と思うところはあっても)まずは騎士道を守ろうと行動し、なんだかんだで面倒見の良い性格をしているからなのでしょう。加えて、不正を許さずモラルに反する行いを憎む姿は、まさに清廉潔白な騎士。「ベルナールなのに格好いいだと・・・?」と何度思ったことか(失礼)
そもそも言ってることはツンツンしてるけど、やってることはただの親切なお兄さんですしね。なんと古風なツンデレか。そこがとても可愛かったですw

 

そんなベルナールを健気に慕うアニエス。
掛け値なしの良い子でほっこりとしてしまうヒロインでした。
庇護欲をそそる弱さと、どんな環境に置かれても割と順応できてしまう強さのバランスも良い。
たしかに箱入りお嬢様らしく繊細なんだけど、環境の変化を受け入れる柔軟性をもってるところがとてもストレスフリーなのです。まぁ、本人にはどこにも落ち度がないのに不遇すぎるところには、誰かはやくこの子を幸せにしてあげて・・・!と叫びたくなりますけどね。

ベルナールがこんな可愛い子にツンツンしてるのは若干腹が立ったんですけど、アニエスの無自覚な色気に翻弄されまくるので溜飲が下がりました(髪を下ろした瞬間とか、眼鏡+三つ編みとか、ベルナールのわかりやすい萌えポイントが面白かったw)

 

ベルナールとアニエスのラブコメはとてものんびりな進行具合。
それでいて、ベルナールのツンツンした態度がアニエスとの生活を経てだんだん柔らかく変化していくのが読んでいて楽しかったです。近づいたり離れたりを繰り返すじれったい距離感がたまりませんw
あと、段々ノロケはじめますからね、あのツンデレ。無意識に。
面倒ごとを避けるために超ダサい変装をさせようとしたのに、いざ変装させてみてもやっぱり可愛いんだが・・・・・・っていう苦悩には笑うしかなかったw

 

ベルナールが素直に恋心を認める日はいつになるのやら。
このツンデレの懊悩をもう少し見てみたい気持ちもありますが、不憫なアニエスには早く幸せになってほしい。
二人の関係の行く末が楽しみです。

 

実はこの書籍化範囲までWEB版で既読だったりするのですが、この先の展開は追えてなかったんですよね(なろうの連載を追う習慣がなかなかつかなくて・・・)
なので私はこの先の2人がどうなるのかを知らないのです。
せっかく書籍化したことだし、続きは2巻を待ちたいなー。いやでも先の展開が気になるからまとめてWEB版で読んでしまうかも。
どちらにせよ書籍でも読みたいので続刊に期待しています!

 

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