流星茶房物語 龍は天に恋を願う/羽倉せい


流星茶房物語 龍は天に恋を願う (角川ビーンズ文庫)
流星茶房物語 龍は天に恋を願う (角川ビーンズ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2016年9月刊。
面白かった!
伝説の茶師に憧れる若き天才茶師が、政争に疲れた皇帝をお茶で癒やし、彼を支えていくという中華風ファンタジー。
仕事に誇りを持つヒロインってやっぱり素敵ですね。自分を奮い立たせて大一番に臨む姿はとても格好良かったです。
様々な設定が物語の中で綺麗に収まっていたし、様々なお茶を臨機応変に使い分ける「茶師」が国難に立ち向かうというストーリーも面白くて大満足。
これは是非シリーズ化してほしい!

☆あらすじ☆
「あなたの茶で、皇帝を癒やしてほしい」龍国を支えた伝説の茶師・茗聖を目指す楓花が連れられて来たのは皇帝の寝所!? でも皇帝・煌慶は心を閉ざしていて……。冷酷な皇帝と新米茶師の中華風ラブ・ファンタジー!

以下、ネタバレありの感想です。

 

主人公は、その煎じた茶によって幾度も戦を止めたという伝説の茶師・茗聖に憧れ、彼のような戦を止められる茶師を目指す少女・楓花
やがて「茗聖の生まれ変わりなのではないか」と言われるほどの茶師として成長した楓花は、不眠症を患い狂いかねない皇帝・煌慶を癒やす茶を煎れてほしいと依頼され・・・・・・という感じにスタートする本作。

 

少女小説の中でもとりわけ好きなジャンルがお仕事ものなのですが、本作のヒロインの職業は茶師

様々な茶葉を記憶し、煎れる相手を知ることで相応しい茶を選び、相手の心に寄り添って気持ちを込めてお茶を煎れる。

そんな楓花の仕事ぶりは誇りに満ちていて、読んでいてとても清々しい気持ちになりました。
「悔しい思いはお茶で返す!」「引き受けた仕事はなにがあっても最後までやりとげる」というモットーも良い。
幾度も無理難題を押しつけられ、時には国の命運を左右する一大事に突っ込むことになっても、自分の腕だけを頼りにお茶を煎れる楓花はとても格好いいヒロインでした。

 

ストーリーも堅実なつくりですごく好み。
特に、冒頭からの様々な伏線が回収され収束する終盤の展開はとても良かったです。
彼女が目指す「戦を止められる茶師」になれるかもしれない大一番。
自分は茗聖のようにはなれないのかと不安に怯えながらも、覚悟を決めてからの肝の据わり方が素晴らしい。命を賭けて臨んだ運命の瞬間には冷静な楓花と対照的に私のテンションはうなぎ登りでした(直前の煌慶とのやり取りも良い!)。こういうの、ベタだけどすごく好きなんだよなぁ・・・・・・。

 

楓花と煌慶のほんのり甘いラブロマンスも素敵。
これだけ優しい心で寄り添って、美味しいお茶を煎れてくれる女に惚れないわけがないよなぁ。
楓花の方も、悲劇を噛みしめて君主として立とうとする煌慶を支えたいって気持ちがすごく健気。なんだかとても好きなカップルでした。
ハーレム作らない宣言でたし、これは今後も安心して楽しめるに違いない。

 

とても良い少女小説でした。シリーズ化してほしいな。楽しみに待っています!

 

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