ヤンキー巫女逢桜伝/夕鷺かのう


ヤンキー巫女逢桜伝 (B’s‐LOG文庫)
ヤンキー巫女逢桜伝 (B’s‐LOG文庫)

評価:★★★★☆
2009年6月刊。
「(仮)花嫁のやんごとなき事情」の夕鷺かのうさんのデビュー作。
元ヤン女子高生巫女とハーフ(神と人)の新米神様少年がコンビを組んで父神探しをするところから始まる現代伝奇系ファンタジーです。
ハイテンションギャグコメでありつつ、キャラと設定はしっかりと地に足のついたものだし、二転三転するストーリーはぐいぐいと読ませる魅力があってとても面白かったです。
ちなみに単巻モノで、1冊で綺麗に話がまとまっています。

☆あらすじ☆
えんため大賞奨励賞受賞! 問答無用のヤンキー巫女が大乱闘のオカルトラブコメ!?
地元じゃ筋金入りのヤンキーだったあたし=穂倉梓は、今はド田舎の村で巫女をやらされてる。今日も心は穏やかに、神事のイロハは丁寧に……ってマジウゼエ! しかもそこに”自称・神サマ”のクラスメイト・染井良信が現れて、「僕の父親を探してください!」ときたもんだ。退屈もウンザリだがな、面倒に巻き込まれるのは御免なんだよ!! ――はぐれ巫女&チェリーな神様コンビが、閉ざされた村の闇をぶっ潰す(釘バットで)! 審査員絶賛! 第11回えんため大賞ガールズ部門奨励賞に輝いた青春活劇が大・降・臨!

以下、ネタバレありの感想です。

 

生まれつきの不運体質の結果、見事にグレてヤンキーとなった女子高生・穂倉梓
両親の事故死によって祖母の神社に引き取られた梓は、田舎の村で巫女をさせられる日々を送るはめに。そんな折、クラスメイトの染井良信から梓の神社で祭られているはずの父神が失踪したから一緒に探してほしいと頼まれたことをきっかけに、梓は村に隠された因習を知ることになってしまい・・・・・・という感じでストーリーは進んでいきます。

 

前半は神サマ系コメディなゆるいノリで良信の父親探しをしていたはずなのに、神事に関わった外巫女が連続して行方不明となっていることが明らかになったあたりから伝奇系ホラーテイストが混じってきてヒヤリとしました。
まさかこんなギャグコメが人身御供が出てくるような陰惨な話になっていくとは思わないじゃないですか・・・・・・しかもそれを要求しているのはもしかして・・・? という不安を煽る展開はとても秀逸でした。

 

二転三転して更にひっくり返すようなストーリーはとても楽しく、その中で強い絆をつくっていく梓とヨシノの関係にワクワク。
恋愛色こそあまりなかったものの、パートナーとして背中を預け合う二人の姿が素敵だったので満足です。

 

ヤンキー巫女という梓のキャラ設定もうまく生きていたと思います。
武器が神様の力を宿した釘バッドw
キンキラ頭でピアスにタトゥー、それでいて格好は巫女さんという、ビジュアル的にも楽しいヒロインでした。

 

それにしても、結局冒頭で予告した通りの話だったわけですよね。良信の父親探しのオチとか笑えるくらい酷かったですしw
それでいてここまでハラハラさせる物語を作れるのはすごい。神様や神社絡みの設定もしっかりしていたし、予想以上に読み応えのある作品でした。

1冊で綺麗にまとまっているのも良かった。まぁシリーズ化しても面白かっただろうなぁ、とは思いますけど。

 

夕鷺さんの作品はあと2作未読なので(子守魔王シリーズと、花狩りのロゼ)、そちらも読まなければと確信しました。

 

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