アイリスの剣2〜4・外伝/小田マキ


アイリスの剣〈2〉 (レジーナ文庫)
アイリスの剣〈2〉 (レジーナ文庫)

1巻の感想はこちらから


シリーズ総評:★★★★☆
元男装騎士が、想いを寄せる元上官のもとに間諜として嫁ぐところから始まる愛と陰謀のファンタジー。
自罰的で後ろ向きな主人公にハラハラしつつ、そんな彼女が再び立ち上がり運命に立ち向かっていく姿を固唾を呑んで見守るシリーズでした。
陰謀ありきの冷たい婚約者関係も途中からフォーサイスが気合いの入ったデレを炸裂させ、周囲が砂を吐いてしまう状態になってからはニヨニヨと楽しいものに。
少し世界観がややこしく、ごちゃごちゃしたところもありましたが、どんでん返しを何度も決める読み応えのあるストーリーにとても満足しています。

☆2巻あらすじ☆
間諜として、元上官・フォーサイスのもとへ嫁ぐことになったブルーデンス。大切な人を守るため、両親の企ての一端を担ってきた彼女は、かつて信頼し合ったフォーサイスと心の通わぬ日々を送っていた。そんな中、突如赤く発光しはじめた魔導石。それは、最愛の兄の危機を知らせるものだった。慌てて飛び立った彼女を襲う、新たな試練とは?一方、隣国ではブルーデンスの正体が明るみに出ようとしていて…。愛と陰謀のファンタジー、激動の第2巻!文庫だけの書き下ろし番外編も収録!

以下、各巻のネタバレあり感想です。

※刊行年は文庫版のものです。

 

2016年3月刊。
フォーサイスのデレがすごすぎて絶句。誰だこの人ww
2巻にしてブルーデンスの嘘が全て明らかになるという、かなりテンポの良い展開へ。
精神的にも状況的にも追い詰められるブルーデンスの運命にハラハラしつつ、とても面白くて一気読みしてしまいました。
途中の惨劇はブルーデンスがあまりにも可哀想で苦しくなったけれど、終盤のギリシャ神話のような展開はロマンチックでとても素敵。
両親の陰謀の全容はまだ明らかになっていないし、ヒラルダも何か秘密がありそうで気になります。続きも楽しみ。

 

☆あらすじ☆
ついに周囲に正体を知られたブルーデンス。事実を知ったフォーサイスと、ようやく打ち解け、騎士時代とは違った信頼の形を築こうとしていた。そんなある日、二人のもとへ魔術師・ヒラルダがやって来る。しかし、いつもの飄々とした雰囲気はなく…彼の口から明かされたのは、ブルーデンスの両親が企てる陰謀の全容だった。元副官のプライドと愛する人への想いを胸に、ブルーデンス、いざ決戦の地へ―!愛と陰謀のファンタジー第3巻。文庫だけの書き下ろし翻外編も収録!

2016年4月刊。
面白かった!
今まで物語から少し浮いていた戦争絡みの話が大きく目立ちはじめ、それに合わせて様々な伏線が回収。章間のつなぎも引きが強く、続きが気になって一気読みでした。
ヒラルダ絡みの二転三転する推測も良かった。フォーサイスの押しの強さのおかげか(鬼隊長のデレに戸惑う隊員に毎回笑う)、元男装騎士としてのブルーデンスの強さが戻ってきたのも凜々しくて素敵です。
自罰的な言動は残っているけれど、立ち直ってきているのが分かってホッとします。
いよいよ次巻が最終巻。両親とどんな決着をつけるのか楽しみです。

 

☆あらすじ☆
両親による国家転覆の陰謀を阻止するため、フォーサイス達と共に王城へ向かうブルーデンス。―男になり、騎士として生きよ。―女に戻り、間諜となれ。これまで命じられるままに望まぬ人生を歩んできた彼女。今、愛する人々を守るため、ついに母に剣を向ける。だが真の黒幕は、思いがけぬ人物だった…。優しさを強さに変え、悲劇の連鎖を断ち切る―。愛と陰謀のファンタジー、感動のクライマックス!文庫だけの書き下ろし番外編も収録!

2016年5月刊。
本編完結巻。
もしかして戦争絡みって別作品でやってたりするんだろうか・・・と疑問に思っていたら、どうもこの「アイリスの剣」って元は外伝だったそうですね。戦争の話の方が本編なのか。サエって名前的に異世界召喚モノっぽいなぁ。

もう全部出揃ったと思ったフカッシャー家の陰謀に更にどんでん返しを用意するストーリーは最後まで面白かったです。
ただ、戦後に生き返った云々の話が予想以上にややこしい結果をもたらしていて、そこをうまく消化するのが大変だったかな。改めてややこしい世界観だと思いました。

最後は鬼隊長渾身のデレが炸裂し、幸せいっぱいの大団円。とても楽しめるシリーズでした。

 

☆あらすじ☆
国家転覆の危機から2年が経ち、ブルーデンスは愛する夫フォーサイスと幸せな結婚生活を送っていた。そんなある日、オルガイム王妃サスキアから書簡が届く。なんと、彼女の一人娘であるフォルセリーヌが想い人と駆け落ち同然に、アイリスへ向かっているらしい。ブルーデンス達はサスキアの頼みを受け、王女達が無事に結婚できるよう協力することにしたのだが―?元男装の騎士ブルーデンスにようやく訪れた幸せな日々を描く、シリーズ外伝が登場!文庫だけの書き下ろし番外編も収録!

2016年6月刊。
後日談的な外伝。
サスキアの娘フォルセリームとその恋人リィンが登場し、身分差を乗り越えて結婚しようとする二人をアイリス側で面倒をみることになるという話。
リィンの設定の詰め込み具合をみるに、これはきっと別作品のキャラなんでしょうね。正直、アイリスの剣だけ読んでる私からするとサスキア周りの話は置いてけぼりな感じが否めません。

まぁでもブルーデンスとフォーサイスのラブラブ結婚生活にはニヤニヤできたので満足。所構わずイチャイチャしちゃって!
フォーサイスの理性の豆腐の如き脆さにはいつも笑いますw

あと、気になってたファティマの恋に決着がついたのも良かった。天然朴念仁もやるときはやる!
予想以上に片想い期間が長くなってしまったのでもしや殿下ルート?それもアリだな、とか思ってはいたんですけど、やっぱり初恋が叶うほうがロマンチックですよね。

 

 

別作品の影がとても気になりつつ、ブルーデンスとフォーサイスのラブロマンスをしっかり堪能できる作品でした。
面白かったです!

 

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