ショコラと魔法使い/長岡マキ子


ショコラと魔法使い (角川ビーンズ文庫)
ショコラと魔法使い (角川ビーンズ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2016年8月刊。
色んな効能を持つ魔法のショコラ(マジショコ)を作る資格を得るための学校に、庶民育ちの王女さまが身分を隠して入学するという物語。
平民と侮られても夢のために頑張る主人公の健気さや、護衛の青年騎士とのほんわか甘い関係を楽しめる作品でした。彼女が魔法学校に入学するきっかけとなった事件の真相に迫るストーリーについても1冊で綺麗にまとまっています。
ショコラティエール主人公なのにショコラ作りのシーンが少なかったのは残念だったけど、ショコラティエものとしては次巻以降で面白くなるのかも。シリーズ化に期待しています。

☆あらすじ☆
マジー・ショコラ。それは王立の魔法学校を卒業し、「聖菓師」の資格を持つ者だけが製造・販売を許される魔法のショコラ。事故で両親を亡くし、小さなショコラ店を一人で営むクロエは、いつか聖菓師になることを夢見る平凡な少女――のはずだった。だがある日、店を訪れた青年騎士によって運命は一変する。
「わたしに、ショコラを作るのをやめて、王女になれと……?」
目指すは下町の希望の星。甘い恋と魔法の王道ファンタジー!

以下、ネタバレありの感想です。

 

亡き両親の形見であるショコラ店を営むクロエは、ある日、自分の父親が出奔していた元王子だということを知る。
そして、王族を狙う暗殺事件が連続していることをきっかけに、クロエは魔法のチョコ「マジー・ショコラ」を作る「聖菓師」になるための魔法学校に、王女の身分を隠し平民のままで入学することになる、という感じで物語はスタートします。

 

あらすじを読んだ段階ではショコラティエ系の話かと予想していたのですが、そちらよりも魔法学校要素が強くて驚きました。
「聖菓師」になるための学校と言っても、この巻は入学からコース分けまでの話なので設定から期待したような製菓学校的な雰囲気はあまりなかったのは残念。
調理実習や工房見学はあったけれど、それ以外は結構普通な学園ものなんですよね。

まぁそのあたりはコース分け前だから仕方ないにしても、せっかく元々がショコラティエール(未熟だけど店持ち)という設定なのだし、クロエ自身のショコラを作るシーンはもっとあっても良かったかも。
作中でクロエが一番頑張っていたのって、コインを動かそうとしていたことだしなぁ(ショコラ関係ない・・・)。
肝心の試験シーンも描写があっさりしていて物足りませんでした。

 

それはさておき、物語の重要な要素であるマジショコの設定はなかなか面白かったと思います。
ショコラを食べれば怪我や病気が治ったり、魔法が使えたりするっていうのが可愛くて良い。虫歯もショコラで治ったりするんだろうか。なにそれ可愛すぎっていうか羨ましすぎ。
まぁ、遠見と地獄耳のセットについては「うわぁストーカー御用達・・・!」とか思っちゃいましたけどね。そんな概念ないんだろうけどプライバシー皆無の世界なんだなって思って。機密とかどうやって守ってるんだろう。

 

クロエとジルベールのラブコメについては、作風にぴったりのほんわか甘い系。
ジルベールが真面目な顔して惚けたことを言うのが楽しかったです。ちょっと性格やノリが全体的にフラットだなーとは思いましたけど、これはこれで味があって面白かったですし。でも女性用グッズを体にしまい込む騎士ってちょっと笑ったw

 

さて、ラストでようやく聖菓師としてのスタートに立ったクロエ。
一瞬混乱したんですけど、聖菓師試験に合格してから聖菓師コースでの勉強が始まるんですよね?
てことは彼女がショコラティエールとして頑張っていくのはまさにここから。
どれだけ苦労しても王女の身分を隠し、平民のままで平民のためにマジショコを作りたいというクロエの夢は素直に格好いいと思えたので、ぜひこの続きが読みたいです。

最後の最後に微妙にすれ違ったクロエとジルベールの恋の行方も気になりますしね!

というわけで2巻待ってます〜。

 

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