五龍世界 WOOLONG WORLD1 霧廟に臥す龍/壁井ユカコ


五龍世界 WOOLONG WORLD: I霧廟に臥す龍 (ポプラ文庫ピュアフル)
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評価:★★★☆☆
2013年1月刊。
守銭奴な見習い少女道士が主人公の中華ファンタジー。
騒がしくも幸せだった少女の日々が、ひとつの出来事を契機に大きく変わっていくというストーリーなのですが、この1巻はまだまだ序章な感じ。キャラの配置も魅力的だけど、これからどうなっていくのか全く予想がつきません。
道士モノらしく呪術や妖怪(?)などが跋扈してワクワクする作品だったし最後にはホロリとくる場面もあったので、続きを読んでいくのが楽しみです。

☆あらすじ☆
五頭の龍の屍の上につくられたといわれる五龍大陸。 とある山に廟をかまえる高名だが悪人面の道士のもとに預けられた少女ユギは、兄弟弟子の左慈とともに修行にはげむ日々を送る。 ある日、追われている幼い少女をかくまったことから、ユギの日常は変わり始める。 少女に嵌められた呪入りの枷の謎、追う金髪の青年牧師の目的は…? ときめきや興奮、感動を盛り込んだ極上エンタテインメントシリーズ!

以下、ネタバレありの感想です。

 

親に捨てられた後、高名な道士のもとで修行に励んだり逃げたりしながら育った少女・ユギ
腕は良いけれどだらしない師匠や、何を考えてるかよくわからない兄弟弟子・左慈に世話を焼かれたり焼いたりしていたユギの穏やかな日々は、金髪牧師・イルラックに追われていた龍人の子ども・珞尹(ルーイン)を保護したことをきっかけに、少しずつ変化し、やがて終わりを迎えることになるのです。

 

この巻はキャラの顔見せというか、それぞれが定められた位置に立つところまで描く序章という印象でした。

師匠の手から離れ、否が応でも独り立ちをすることになったユギ。
ミステリアスな兄弟弟子から、ヤキモチ焼きな従者的位置に立った左慈。
庇護欲を刺激する幼さの仮面をはぎ取って、龍人の恐ろしさをみせてユギを狙う珞尹。
身体を蝕む蠱に苛まれたり漫才したりしながら、珞尹を追うイルラック。

 

登場人物の誰もが魅力的だし、今回の一連の騒動で完成した相関図もなかなか面白いものでした。
ユギと左慈の兄妹関係も良いし、ユギに執着する珞尹の底知れなさもドキドキします。
ユギとイルラックから感じるラブコメの波動にちょっと期待もしたり・・・!

 

道士モノの醍醐味満載なストーリーも楽しかったです。
陰陽師モノとは似て否なるオリエンタルな妖怪退治にワクワク。ちょっと面倒くさそうな儀式の描写も良い。魔法みたいにお手軽に術を行使できるわけじゃないのが味があって素敵です。

 

序章的なストーリーだしエンジンがかかるのも遅めでしたが、終盤の師匠の話にぐっと目頭が熱くなってしまいました。
嫁になってもいいと思うくらい慕っていた師匠にようやく認められた瞬間のユギの心境が切ない。
師匠の存在が守銭奴な彼女の人格形成に大いに寄与しているところをみても、ユギの人生にとって師匠はかけがえのない人だったでしょうに。
それは師匠にとっても同じだったというのがわかる掌編で更に切なさが倍増。こういう家族愛は弱いんだよなぁ・・・・・・泣ける。

 

さて、次巻からは一体どんな物語になっていくのか。
ユギとイルラックは本当に再会できるのか。珞尹がどんな行動をとるのかも楽しみです。

引き続き2巻以降を読もうと思います。

 

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