魔導書の姫と愛しき眷属 大いなる鍵と虚の書/夏野ちより


魔導書の姫と愛しき眷属 大いなる鍵と虚の書 (ビーズログ文庫)
魔導書の姫と愛しき眷属 大いなる鍵と虚の書 (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2016年7月刊。
「魔導書」によって国力を支えられる11の国が存在する世界を舞台に、最強の魔導書に選ばれた最下層国の姫の物語。
設定は好みだったし、ストーリーも悪くないと思います。
少し一部描写が好みじゃなかったり世界観に引っかかったりしましたが、そのあたりは続刊に期待しています。

☆あらすじ☆
自らの願いをもとに、強大な力を持つ魔導書(グリモワール)と契約する11カ国の王。しかし、リースルイン国の王女シルヴィアは、すべての魔導書(グリモワール)を無効化できる【大いなる鍵と虚の書】を所有するも、絶対に契約などしないと決めていた。だが……。「――君のような王を、千年待った」突如現れたのは、美しい人型の眷属。君の願いが欲しいと嘯く彼に、頑ななシルヴィアの心は乱され!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

様々な強い力を持つ「魔導書」に選ばれた王によって統治される11の国。
その一つでありながら、1000年間も魔導書に選ばれた王族を輩出できないリースルイン国。
物語は、リースルイン国の王女シルヴィアが1000年ぶりに魔導書「大いなる鍵と虚の書」に選ばれ、その眷属アルス・ノヴァを喚び出したことで、ある陰謀に巻き込まれていく、という感じで進んでいきます。

 

「魔導書」と国家の関係性が特徴的な作品だったと思います。
魔導書があるからこそ豊さが保証されるけれど、裏返せば魔導書なしではいられないほど進歩も発展もしてこなかった世界。
しかもその魔導書は契約主である王が誓いを破れば国ごと滅ぼすような爆弾でもある危ないモノ。
魔導書によって兄を奪われたシルヴィアの危機感と、その考え方に反発する諸国の王という対立構造も興味深いものでした。
広く設定した世界観の割には、なんだか国同士の関係性が狭く窮屈で奥行きを感じないのが気になりましたが、まぁこれは1巻だから仕方ないのかもしれません。
シリーズ化して世界観を広く深く掘り下げることができたら面白いシリーズになりそうな予感。

 

シルヴィアとアルスについては、割と好きな設定の関係。
最強の魔導書とそれを扱う強欲な姫君という関係性は中二的ワクワク感がありましたw
ただ、とりあえず甘い言葉を吐かせとこう、みたいな作為を感じるアルスの言動はいまいち萌えませんでした。ちょっとわざとらしい。
アルスがシルヴィアを1000年ぶりの主に選んだ理由も(色々言っていた割には)なんだかしっくりこなかったので・・・・・・。でもアルスの人間好き設定は良いと思います。
設定そのものは良いんで、次からは疑似恋人的な感じより主従関係を強く押し出してくれると嬉しいなー。

 

なにはともあれ、次巻を待ちたいと思います。

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