ゼロから始める魔法の書2・3 アクディオスの聖女〈上・下〉/虎走かける


ゼロから始める魔法の書 (2) ―アクディオスの聖女 (上)― (電撃文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2巻:2014年11月刊/3巻:2015年2月刊
魔女と傭兵の旅を描くファンタジー。
前巻ラストはちょっと漠然とした目標のまま旅立ってしまいましたが、新章に入ったことで物語の方向性が定まり、更に面白くなってきました。
今回の「聖女」騒動はなかなか暗い物語だったものの、丁寧な話の運び方で先が気になり、夢中になって一気読み。
ゼロと傭兵のラブコメも少しずつ増えてきて、私的にとても楽しい展開もあったりw

☆あらすじ☆
人々が未だ“魔法”の存在を知らない時代。 世界を滅ぼしかねない魔法の指南書【ゼロの書】を生み出してしまった魔女ゼロ。彼女は、取り戻したはずの【ゼロの書】に複写本が存在する可能性を知り、獣の傭兵とともに魔法拡散を止める旅へと出発する。 大陸全土の噂と富が集まる海路の重要拠点、クレイオン共和国を訪れたゼロと傭兵。彼らは”神の奇跡”で市民を病から救うという、美しき聖女の噂を耳にするのだった──。 きな臭い“神の奇跡”にゼロの魔法が関わっていると踏んだ2人は、市民からの絶大な支持を集める聖女を追い、広大な湖の上に浮かぶ聖都アクディオスを目指すのだが!? “魔術”から“魔法”への大転換期を駆け抜ける、大反響の魔法書ファンタジー第2弾!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

旅立ったのはいいけど具体的には何するの? と思っていたのですが、冒頭で方向性がきちんと定まったのはとても良かった。
ひとまずは「ゼロの書」の写本探しがメインの旅になっていくのでしょうか。ハッキリした目的がある旅の方が読んでいて楽しいので安心しました。

 

そういうわけで写本を探し始めたゼロと傭兵。
その矢先に、ふたりは国外へ逃げていく医者の集団と、彼らの仕事がなくなる原因となった「聖女」の存在を知ることになる、というのが今回のストーリー。

 

魔法の可能性が高い、聖女の使う「奇跡」。
救う人間を差別する彼女へ憎悪を抱く人々と、盲目的に信仰する民衆の対立。

さらには聖女を守る盲目の神父や、聖女の身柄を狙う盗賊団とその雑用だった少年、腹に何かを抱えていそうな領主などなど、様々な人物が色んな思惑を秘めて交錯していくのです。
上巻でたくさんの伏線を出し、下巻でそれを回収しながら派手なクライマックスで終幕という構成はエンタメ的にとても楽しかったです。

 

「聖女」の正体とその黒幕については割と分かりやすかったと思うのですが、力を持てば持つほど無知というのは怠惰であり罪なんだなぁと悲しい気持ちに。
彼女の善意は視野が狭すぎて、知らなかったで済む問題じゃないんですよね・・・・・・。
とはいえ、全てを知って罪を償いたいと思うような女だからこそ、余計にやりきれない気持ちが残るのかもしれません。

 

今回の騒動によって、ようやく傭兵もゼロの旅に腰を据えて付き合う決意ができたけれど、彼に残された傷も大きくて切ない。
復讐心を利用されてしまった幼い子どもの末路と、最後のゼロの伝言は涙を誘いました。
まぁ一番泣きそうになったのは巻末のイラストなんですけど。良い笑顔だ・・・・・・。

 

そんなちょっと暗い物語ですが、間でちょこまかと入るゼロと傭兵のラブコメにほっこりした気分に。
贈り物に悩むシーンのモフモフ君、可愛すぎじゃないか?
中学生みたいだーとか笑ったんですけど、そういえば彼には恋愛経験ないんでした。ゼロもそこらへんの情緒が未発達ですし。
初めてのヤキモチだの、初めてのプレゼントだの、なんだかすごい甘酸っぱさを感じてしまいました。
こういうの楽しくて好きだw いいぞもっとやれww

 

さて、今回の騒動は黒幕逃亡&更なる黒幕と謎の組織が登場して幕引きとなりました。
終わってみれば新章の序章的な物語という位置づけだったんですね。ここからどんな物語が展開するのか。
まずはゼロの里帰りかなー。次巻も引き続き読んでいこうと思います。

 

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