北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし4 そして、愛しき日々/江本マシメサ


北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 4 そして愛しき日々
北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 4 そして愛しき日々

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
2016年7月刊。
貧乏領主と元軍人女性の雪国生活を描くシリーズ最終巻。
あまりにも穏やかであたたかい幸せの形に感極まって涙ぐんでしまいました。
飯テロにお腹を鳴らし、イチャイチャ夫婦に砂を吐き、少しずつ日々を豊かにしていく彼らの姿に、読んでいるこちらの心まで豊かになる。そんなシリーズらしさは、最終巻まできっちりと保たれています。
細部まで丁寧に作り込まれた世界観も本当に読み応えがありました。この本を開くとき、いつも私の心は北欧旅行の気分なのです。
本の装丁は常に凝っていて目に楽しく、イラストも世界観を見事に表現。
この素晴らしいシリーズを完結まで読めて良かったです。とても面白かった!

☆あらすじ☆
第3回なろうコン大賞 金賞受賞作!
大人気「北欧」シリーズ、待望の第4弾!
一目惚れからのプロポーズ、一年間のお試し婚を経て、愛を確かめ合ったリツハルドとジークリンデ。リツ両親の帰郷、そして奇跡のような第一子誕生。二年前には想像もしなかった、二人の姿がそこにはあった。季節がめぐるように、家族の形は変化し、辺境の村にも新風が吹き込まれていく――狩って、採って、食べる。ただそれだけの、だからこそ愛しき大切な日常。リツとジークの愛あふれる日々は今日も続いていく。

以下、ネタバレありの感想です。

 

まず表紙だけで泣けてくる。
1巻の表紙は男女を取り違えた人が続出していたのになぁ(もちろん私のことである)。
ジークの表情が凜々しさを残しつつも柔らかくて素敵。
彼女を抱えるリツも1巻の雪妖精的儚さとは打って変わり、男性的な明るさと逞しさを感じて(雪妖精的可愛らしさがそのままなのが逆にすごいw)、これもまた素敵です。

 

二人の変化は、二人が過ごした時間の積み重ねが生んだもの。
少しずつ距離を縮めて、少しずつ二人で出来ることを増やして、心も暮らしも豊かにしていったリツとジーク。
最終巻でも子育てに奮闘したり、極夜を楽しく乗り切るために酒場を作ったり、新たな特産として養蜂に挑戦したりと、少しずつ豊かさを求めて変化を生みだしていました。
何でも簡単に手に入ってしまう生活を知っているからこそ、何でも自分たちで作り上げていくリツとジークの工夫と努力に尊敬の念を抱かざるを得ないのです。
それを「苦労」と思わずに幸せの一つの形として共有してしまうんだから、本当に羨ましい。
一緒に何かをするだけで幸せそうに微笑みあうリツとジークに砂吐き放題です。もう! 隙あらばイチャイチャして!!

 

アルノー君の誕生でさらに日々が豊かになっていくのも良い。
小さな雪妖精さんにメロメロな家族にほのぼのしました。
それにしても、リツの色でジークのイケメン顔とか、これはもう将来はハイスペックイケメン間違いなしなのでは?
カラー絵とラストの10歳くらいのイラストがすでにイケメンでしたし。

 

といか宣言通り、5人の子どもがw
ジークすごい!
ミニチュア版リツがたくさんいる!と目を疑ったカラー絵は最高に可愛かったですw

 

本編終了後のおまけ話は、特にルカのエピソードにきゅんきゅんしてましたw
ツンデレルカくんの片想い期間(恋愛未満期間も含む)の長さにびっくり。
名前を知るまでに4年、声を聞くまでに8年って・・・・・・なんというか、苦労しましたね(?)
あれ、ここ、狭くて小さい村だったよな? とルカの奥手っぷりに笑うしかない。
まぁ、異国人とのコミュニケーションは村人の根底にある常識や価値観が一番の障害だったのでしょうね。
ルカの恋が実ったことは狭くて暗い村の変化を象徴するものでもあるわけで、ここにもまた温かい気持ちになりました。よかったねルカポロンw

 

そして最後のお祖父さんのエピソードと、子どもが大きくなっても変わらずおしどり夫婦なリツとジークの姿に、無性に感極まってポロポロと涙が。
日々は少しずつ変わっていって、だけど変わらずに続いていくものもあって。
そんな優しくて穏やかで大きな愛情に包まれた作品だったと思います。

 

丁寧に緻密に作り上げられているからこそ、安心して異国情緒に浸ることのできるシリーズでした。
もう読めないなんて寂しいけれど、全4巻で綺麗にまとまっているので大満足です。

江本マシメサ先生の次回作もとても期待しています!

 

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