ウロボロス・レコード3/山下湊


ウロボロス・レコード3 (ヒーロー文庫)
ウロボロス・レコード3 (ヒーロー文庫)

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2016年6月刊。
不死になるために突き進む狂気の男を描くダークファンタジー第3弾。
半分以上主人公が出てこないって割と珍しい構成ですね。
姿は見せないのに、その影だけでおぞましさを感じさせるのが流石すぎて・・・・・・。

☆あらすじ☆
ヤバさ100倍! 読めばヤミツキの大人気ダークファンタジー。狂気の天才が示す残酷すぎる解決法とは…! ?
「残念だけど、僕にも出来ることと出来ないことがあるんだよね」
絶望の中で救いを求める少年に対し、錬金術師トゥリウスは宣告する。――大陸東方の樹海の奥。そこにはエルフたちの小さな隠れ里が、凶悪な魔物や欲深い冒険者から逃れるようにして、ひっそりと存在していた。ある日、男勝りなエルフの少女バーチェは、里の掟を破り単身で狩りに赴く。しかし彼女は、迂闊に獲物を深追いしたことで、
強力な魔物サイクロプスに遭遇してしまった。絶体絶命の窮地に陥るバーチェ。あわやというところで彼女を救ったのは、ドライと名乗る謎の女ダークエルフだった。その日を境に、彼女を取り巻く環境は一変するのだが―――。

以下、ネタバレありの感想です。

 

冒頭ちらっと笑顔を見せた後は(本人曰く「安心させる微笑み」の挿絵がアレなの、絵師さん素晴らしいと思いました)、なんと3分の2以上過ぎてもトゥリウスが出てこない。

 

代わりに今回の物語の中心人物として登場するのは、森深いところに隠れ住むエルフの一族の娘・バーチェ
エルフとしては変わり者の彼女が、狩りに熱中したり、謎の女ダークエルフと出会ったり(ひぃいい)、相棒との衝突で心を痛めたりする姿を描いていくわけですが。

 

これはあれだ、いつものパターンだ。
人間性をしっかり描いたあとにサクッとロボトミーしちゃうパターンでしょ? と最初からハラハラしっぱなし。
予防線張って覚悟しないとオチの醜悪さにメンタルを抉られるので、必死になって「この子がこの子でいられるのは今だけ。あまり情を移さないようにしないと(-ω-;)」とか考えてました。

 

いやまぁ、バーチェがバーチェでいられたのがその時だけっていう予想は当たっていたのですが、・・・・・・想像以上に結末がエグい。
何なんだよこれ。足どめのやり口が非道すぎて愕然。
これなら普通に洗脳されてた方がまだマシな結末だった気がするまであります(色々と感覚が狂ってきた)

 

そんなバーチェの話はさておき、エルフ襲撃戦は派手な魔法戦が繰り広げられて読み応えがありました。
しかし主人公サイドが完全無欠の悪の組織すぎて、(毎回のことではあるけれど)壮絶なバッドエンドに冷や汗かきまくり。
終盤の展開といい、これもう完全に魔王軍的なアレになってきていますよね?
エルフ導入でダンジョン作りも捗りそうだし、シリーズのゴールは魔王爆誕にでもなるのだろうか・・・・・・。

 

まぁその前に政争をやらなきゃいけないみたいですけど。
3分の1弱しか出ていないにもかかわらず、登場シーンでさすがの存在感を見せたトゥリウス。次こそはラヴァレ侯爵と直接対決することになるのか、それともまだ牽制と小競り合いを繰り返すことになるのか。
この狐とタヌキの化かし合いみたいな対立、周囲への被害が甚大になりかねないから早く決着をつけた方が世のためであることは間違いない。

 

4巻も楽しみです!

 

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