かぐや姫三世 わたしを月まで連れていって!/松田志乃ぶ


かぐや姫三世 わたしを月まで連れていって! (コバルト文庫 ま 10-27)
かぐや姫三世 わたしを月まで連れていって! (コバルト文庫 ま 10-27)

評価:★★★☆☆
2016年5月刊。
かぐや姫の孫娘、倉持皇子のひ孫、今上帝の3人が出会う「かぐや姫」パロディの和風ファンタジー。
今のところ恋愛色はほとんどないのですが、力いっぱいコメディ押しの楽しい作品でした。

☆あらすじ☆
月の王女・かぐや姫三世は、不老不死の霊薬「蓬莱酒」を探し出す任務(?)を言い渡される。蓬莱酒は祖母の初代かぐや姫が若き日に盗み出し、人間界に放置されているという。地上に降りたかぐや姫三世だが!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

「竹取物語」のかぐや姫は月に帰った後、月の女王に即位。その娘が後を継いで2代目女王に即位。
そして本作主人公であるかぐや姫三世は月の女王太子。
母女王の命令によって初代かぐや姫の不始末を片付けるために地上に降り立ったかぐや姫三世は、そこで四世倉持皇子今上帝の2人と出会い、交流を深めていくことになるのです。

 

「かぐや姫三世」というインパクトのあるタイトルですが、肝心のかぐや姫三世は生真面目で常識人な性格。
他のキャラが濃いせいかやや薄味に感じてしまったものの、嫌味なく好感の持てる女性でした。
帝へのプレゼントをちくちく作っているシーンとか、色んな場面でかぐや姫三世の人の良さが伝わってきてほっこりしました。
でもこの性格のまま月の女王になるのは色々と大変そうだなぁ。彼女は地上で揉まれてもう少しふてぶてしい性格になったほうがいいかもしれませんね。円野みたいになったら困るけれどw

 

そんなかぐや姫を庇護することになった倉持皇子と今上帝。
てっきりかぐや姫を挟んで三角関係ができるのかと思っていたのですが、倉持皇子のガードが固いのでそこまで話は進まず。
倉持皇子がデレてからが本番かもしれない。
ただ「すてきな罵りあい」はすごく良かったですw いちゃいちゃしてんじゃねーよ!って朕さんの気持ちもわかる。美男美女の痴話げんかww
それに「ただいま」「おかえり」のくだりにもニヤッとしてしまいました。可愛いなぁ。

 

かぐや姫と倉持皇子の掛け合いが好きだったので、話が続くなら面白いことになってくれないかなーと期待。
だいたい、倉持皇子の理想ってまんまかぐや姫三世じゃないですか。ケチにぴったりな真面目な淑女だと思いますよ!
祖先の仇のように思っているので簡単には落ちないでしょうけれど、その葛藤をニマニマと眺めてみたいものですw

 

倉持皇子と違って、今上帝の朕さんはあっさり陥落。
恋に落ちちゃうシーンも恋焦がれてるシーンもやたら可愛かったです。
お飾りの帝で日々暇を持て余すちょっとヘタレ気味な朕さんですが、その幼い感じが逆にちょっとキュンとしたりするのかも。まぁ私は倉持皇子押しですが!
かぐや姫が朕さんに友情以上の感情を持つイメージもわかないですし(倉持皇子派並の感想

 

そんな彼らが活躍するストーリーは、祖母が残した「蓬莱酒」を探すエピソードと、ぼろきれとなった羽衣と謎の美女登場のエピソードの2本立て。

蓬莱酒のエピソードについては、藤壺に隠したという話に「あれ?そうだったけ??」と思っていたのでオチに納得。むしろ初代かぐや姫の物語をこのノリで読んでみたくなりました。無茶苦茶な女一代記になりそう。

2本目のエピソードはモチーフのおとぎ話に騙されましたw
最初の羽衣が出てきたときに気づくべきだったかぁ。なかなか面白かったです。

 

続けようと思えば続けられそうな物語ですし、倉持皇子のデレが見たいのでぜひシリーズ化してほしい。
というわけで2巻待ってます!

 

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