セブンキャストのひきこもり魔術王/岬かつみ


セブンキャストのひきこもり魔術王 (ファンタジア文庫)
セブンキャストのひきこもり魔術王 (ファンタジア文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2016年4月刊。
これまでの人生で一体何度「自分がもう一人いたら好きなことを好きなだけやれるのに」と思ったことか。
そんな夢を実現してしまった魔術師の物語です。しかも7人!
自分が7人いたら同時に7冊も本が読めちゃうじゃないですか。素晴らしすぎない?
中二心をくすぐる魔術の設定とコミュ障という絆で結ばれた主人公とヒロインの関係が楽しい良作でした。シリーズ化に期待!

☆あらすじ☆
一人七役にして七体一役、世界最強の魔術師はひきこもり!?
魔術師ブランは、魔術学園に通う学生ながら、魔術で造った分身に出席を代行させ、自分は朝から二度寝を決め込む完全無欠のひきこもりである。しかしその正体は、世界最強の七魔術師――『セブンキャスト』だった!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

物語の舞台となるのは、旧暦2000年の大異変によって物理法則を否定する魔術が発生した世界。
三つの大国が世界の覇権を競って聖遺物の争奪戦を繰り広げる中、「いにしえのくに」の三種の神器が眠る新天地アルテナに三国のエージェントが潜入。
留学生を装う彼女たちから三種の神器を守るために奔走するのが、主人公である魔術師ブランなのです。

 

・・・・・・という書き方をすると、なんだかすごく格好いい主人公だったような気がしてきました。あれー?

 

いや、格好良かったのは格好良かったんですけど、最初の魔術バトルが「スカートの中は見せない!」「スカートの中を見てやる!」っていう超絶くだらないアレだったので、こんな盗撮癖をこじらせた主人公を格好いいと褒めたくないw

 

それはさておき、アルテナを守る魔術結社「七詠唱(セブンキャスト)」のリーダーにして、その全構成員を一人で務める一人七役のブラン。
登場人物が脅威の主人公率です。言ったらヒロインのひとりである姉のモリガンだって半分はブランなわけですし。
ここまでがっつり分身する主人公を書いてる作品って初めて読んだ気がします。あとがきに書いてあった動機には笑いましたけどw
確かにひとつぶで七度おいしい設定ですね!

 

それにしても、自分以外の6人の分身に日常を任せて本物は悠々自適のひきこもりライフかー。
なんて羨ましい。心底かわってほしい。

と、最初は思っていたのですが、分身に色々と制約があるせいで予想より忙しく立ち回っていたブラン。
この制約を抱えた分身の役割分担がまた面白かっあtです。
分身それぞれが特徴をいかした魔術戦は読み応えがあって楽しかったですし。
スケアクロウの活用法とか、最弱主人公系のうまみを取り入れていて胸が熱くなりました。

 

七人のブランはそれぞれが個性的だったので、うまく動かせば更に面白い作品になりそう。
今回はあまり目立たなかったウォーロックやアルケミストの出番増に期待しています。

 

ブランがとても目立っていたのですが(なにせ7人分)、彼が関わっていくヒロインたちも魅力的。
特にメインヒロインのデュセルのチョロ可愛さはすごく良かったw
長年のひきこもりゆえに友だちに憧れて、でも付き合い方がわからないせいで空回ったりする不器用さにきゅんきゅんしました。幸せになって・・・・・・!
デュセルの母親の死については、今回では全ての謎が明かされなかったので次巻以降に期待したいところ。

 

今回の敵だったアンジェラについては、これからも脅威になりそうな予感?
最後に思わせぶりな独り言をつぶやいていましたが、国家間での魔術戦とかになったりするのでしょうか。
エルミタージュが国をあげて攻め込んでくるとか?

 

セブンキャストを造ったブランの目的についてもまだ道半ば。
気になる伏線も残っていることですし、続刊に期待しています。

 

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