エンとユカリの恋結び/結都せと


エンとユカリの恋結び (ビーズログ文庫アリス)
エンとユカリの恋結び (ビーズログ文庫アリス)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2016年4月刊。
第17回えんため大賞「奨励賞」受賞作。
親友の恋を応援する女子高生が縁結びの神様によって引き起こされたトラブルに翻弄される物語。
新人賞作品だと考えるともう少し尖った個性がほしいところですが、引っかかるところも少なく手堅くまとまった作品だと思います。

☆あらすじ☆
親友の千沙に付き添いを頼まれ、“絶対成就の縁結び”の噂がある廃神社を訪れたユカリ。ところが、思いがけず本物の“縁結びの神様”が現れた!? しかも縁月と名乗る彼は「そなたの望み、聞き入れた」と、ユカリに力を使ってしまった! まさかの“手違い”で学校の王子様・日下部と縁結びをされたユカリは、こうなったら千沙のため、自分が神様代行をしてやると張り切るが!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

学校の人気者・日下部に恋する親友・千紗の背中を押すために、「絶対成就の縁結び」を願った女子高生ユカリ
しかし現れた縁結びの神様・縁月によって、誤ってユカリと日下部の縁が結ばれてしまい・・・・・・というストーリー。

 

誰にもなびかなかった人気者に告白されたことで女生徒から嫉妬されたり、親友の恋を邪魔することになって友情にヒビが入ったり、久しぶりの人間世界にキャッキャと興奮するエンに振り回されたりと、エンとの出会いからユカリの日常がどんどん騒がしいモノになっていく様子が描かれていきます。

 

話の流れ自体はオーソドックスで読んでいて特に引っかかる部分はありませんでした。

ただ、その分展開が読めてしまうところはあって、もう少しキャラか設定の掘り下げ方に個性がほしかったかなぁとは思います。
美涼や途中の不良といった悪役のテンプレ感が気になりましたし、「人間世界ではしゃぐ神様」の姿にも既視感があったので。

 

一方で、ユカリと千紗の友情物語という面はとても良かったです。
恋愛でこじれる女の子の友情って少女漫画ではよく見るけど少女小説では意外と見かけなくなってきたような? 読んでいてちょっと新鮮でした。
千紗もユカリも良い子で嫌味がないし、ユカリがなぜ千紗を大事にするのかという理由付けもしっかりしていて好印象。
融通がきかない神様のせいで翻弄される少女達の友情にハラハラしつつも、その結末にあたたかい気持ちになれました。

 

ユカリとエンの恋に関しては、微妙に唐突だったような、そうでもないような・・・・・・。
しっかりくっついた割には他の部分に比べてあっさりしていた印象を受けました。
少女小説的には両想いになるまでの途中経過をもっとしっかり書いてほしかったかなぁ。

 

色々とマイナスな部分にも触れましたが、それが大きな不満になるというわけではなく、さらっと軽く楽しめる作品でした。
綺麗にまとまって終わっているけど続編は出るのかな?
続刊もしくは次回作に期待していたいと思います。

 

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