紅玉は終わりにして始まり(時間旅行者の系譜1)


『紅玉(ルビー)は終わりにして始まり』(ケルスティン・ギア著/遠山明子訳/創元推理文庫)★★★★☆

紅玉は終わりにして始まり 時間旅行者の系譜 (創元推理文庫)
紅玉は終わりにして始まり 時間旅行者の系譜 (創元推理文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

2015年11月刊。
「時間旅行者(タイムトラベラー)の系譜」三部作の1作目。
何の準備もなしにタイムトラベル能力に目覚めたロンドンの女子高生が、秘密結社に連れて行かれたり、タイムトラベル先でサンジェルマン伯爵に会ったり、相棒とラブコメしたりするタイムトラベル・ファンタジー。
準備不足のせいで事態に置いけぼりを食らっても、めげない強さと頼もしい親友の助力で前へ突き進む主人公の奮闘にワクワクします。
12人のタイムトラベラーとタイムマシンを巡るミステリアスなストーリーは、好奇心を強く刺激されて夢中になるほど面白かったです。
YA向けの海外ファンタジーってどうしてこう私の好みど真ん中を攻めてくるのか。
これは次巻以降も期待できそう!

☆あらすじ☆
十六歳の「あたし」ことグウェンドリンが“めまい”に襲われたのは高校のカフェテリア。それがすべての始まりだった。そもそもタイムトラベラーとして期待され、準備万端ととのえていたのは、いとこのシャーロットだったのだ。ところが実際に過去に飛んだのは、何の準備もしていないあたし。相棒になったギデオンは気絶しそうにステキなんだけど、鼻持ちならない嫌なやつで、あたしのことなんかバカにしてる。あたしだって好きでタイムトラベルしてるんじゃないのに。ドイツで百万部突破。大人気のタイムトラベル・ファンタジー三部作、第一弾!

以下、ネタバレありの感想です。

 

まず「タイムトラベル能力は遺伝する」という設定が面白い。
タイムトラベラーを輩出する一族と、彼らを中心に組織される秘密結社「監視団」。
色々と謎は多いものの、この設定だけでもワクワクします。
しかも全てのカギを握るのがサンジェルマン伯爵とくるのであれば、そこに怪しい陰謀の存在を予感するしかありません。

 

さて、そんな怪しげな秘密結社と予期せず関わることになってしまうのが主人公である女子高生グウェンドリン
誰もがいとこのシャーロットが目覚めるものだと思っていたタイムトラベル能力を発現してしまい、何の準備も説明もないまま混乱の渦中に落とされる不憫な少女です。

 

彼女が目覚めてしまったタイムトラベル能力も色々と制約があって興味深いものでした。
1日に数時間、発作的に起こる過去へのタイムトラベル。
それをコントロールするのがタイムマシン(?)のクロノグラフであり、クロノグラフを管理してタイムトラベラーをサポートするのが「監視団」なのです。

 

・・・・・・という説明ではありますが、本当にそうなの? という疑問が出てくるところがこの物語の面白いところ。

 

12人のタイムトラベラーの血を集めるクロノグラフ、不穏で恐ろしい動きを見せるサンジェルマン伯爵、どうにも悪人には見えない裏切り者のタイムトラベラー。

 

二転三転と事態が動く中で、グウェンドリンは様々な危険に遭遇していきます。
訳の分からない状況に翻弄され落ち込むことはあっても、負けん気と勇気で困難を乗り切っていくグウェンドリンはなかなか格好いい少女でした。
彼女の頭脳役となる親友レスリーとのタッグも素敵。何でも相談できて全てを信じ支えてくれる親友って良いですね。

 

タイムトラベルの相棒になるギデオンとのラブコメについては、まだまだ始まったばかりという感じでしょうか。
ギデオンにクラクラしちゃうグウェンドリンは頭大丈夫かと心配にもなりましたが、そこがまたティーンらしくて可愛くもありましたw

ギデオンのことは最初は本気でいけ好かない美形だと思っていたのですが、割と早くグウェンドリンに馴染んだところをみると悪い奴ではないのかな?チョロい奴?
ただ、彼の背後には伯爵の影が強すぎて(グウェンドリンと違って長年の洗脳?がありそうですし)、グウェンドリンとの恋を予感させてもハニートラップなんじゃないかとソワソワしてしまったり。杞憂だといいなー。

 

謎を多く撒き散らした第1巻でした。
この先にどんな秘密があって、どんな真実が待っているのかとても楽しみです(´∀`*)

 

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