倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。


『倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。』(久賀理世著/集英社オレンジ文庫)★★★☆☆

倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。 (集英社オレンジ文庫)
倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。 (集英社オレンジ文庫)

19世紀イギリスを舞台に、貸本屋を営む兄妹が様々な謎を解き明かすミステリー小説です。
作中に取り上げられる本の内容に絡めながら進んでいくので、知っているタイトルが出てくるとより楽しめる作りになっていると思います。
主役である兄妹の関係は・・・・・・ん??となってしまったので、たぶんこれシリーズ化前提の序章なのだと思います。

☆あらすじ☆
19世紀末・英国。ロンドン郊外の静かな町で貸本屋《千夜一夜》を営むサラとアルフレッド兄妹。とある事情から侯爵家の生まれという身分を隠して暮らしているふたりだったが、店にはとっておきの一冊を求めて今日もたくさんの客がやってくる。そんなある日「探してほしい本がある」という貴族の兄弟が店をおとずれて…。ヴィクトリアン文学ミステリー!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

両親の死に関わっている叔父から逃げるため、身分を隠して貸本屋を営むサラアルフレッドの兄妹。彼らのもとに、ある日、アルフレッドの元ファグ・ボーイだった青年貴族ヴィクターが訪れ、彼が持ち込む様々な謎を店にいながらにしてアルフレッドが解き明かしていくという連作短編です。

 

ぽんぽんと披露されるアルフレッド兄の推理は読んでいて爽快感はあるものの、与えられた情報からその答えを導き出すのはちょっと強引すぎないかな?と思うところが少しあり、そこで弱冠引っかかってしまったり。
特に第2話のBL的な話には「いやいやその推理には無理がない?」と置いていかれてしまいましたし。どうやってその推理が出てきたのかと思いきや、なんと兄さまの実体験なるほど。それなら納得ですw・・・・・・でもやっぱり前情報だけじゃ私には解けない謎だったかな(´・ω・`)

 

推理小説としては多少の引っかかりを感じつつも、実在する本の内容と絡めた文学ライトミステリとしては十分に楽しめる作品だと思います。
第一話の「タイムマシン」に絡めた結末は、サラやヴィクター兄弟の優しさがにじみ出ていてとても印象的でしたしね。心だけがタイムマシンに乗って過去へ・・・・・・。うん。素敵です。

 

サラとアルフレッドの実家に関する事件についてはさわりだけでしたので、おそらくシリーズ化を前提にしているのでしょう。
第三話の「末の世のアラビア夜話」で登場する自殺クラブがどうも関係しているらしい?でもそうなると叔父の爵位目当ての殺人という線はどこにいってしまうのか。真相が気になります。

 

それと気になるのは、サラの恋の話がどう展開するのかというところ。
ヴィクターがヒーロー役かと思いきや完全に当て馬ですもんね。本命はアルフレッド兄なのかな。
兄も妹もお互いを愛し過ぎちゃってるんですが、方向的に大丈夫ですか?(;・∀・)
実は兄妹じゃない、とか?サラが実家で寂しく暮らしていたこととか菫色の瞳が云々とか、何かの伏線なのかなぁと気になって仕方ありません。

 

それと、アルフレッド兄が色んな意味で怪しさに満ちあふれてる気がするのは私だけでしょうか。
この人絶対色々隠してるでしょ。両親殺したの、実はアルフレッドだって言われても私は驚かないぞ!

戯言です。お気になさらず。

 

著者の久賀理世さんの前作「英国マザーグース物語」(1巻の感想記事)も超面白いのでこの機会におすすめしておきます。本作と雰囲気が似ていますし、19世紀ヴィクトリアンライトミステリーが読みたい方はぜひ。
そういえばアルフレッド兄ってあの人に似てm・・・・・・(文章はここで途切れている

 

次巻もあるよね?楽しみに待ちたいと思います。

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