貴族令嬢アイルの事件簿 偽学生、はじめました。


『貴族令嬢アイルの事件簿 偽学生、はじめました。』(橘香いくの著/富士見L文庫)★★☆☆☆

貴族令嬢アイルの事件簿 偽学生、はじめました。 (富士見L文庫)
貴族令嬢アイルの事件簿 偽学生、はじめました。 (富士見L文庫)

「有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険」シリーズ(コバルト文庫)で好きだった作家さんの新作ということで期待が大きすぎたのかもしれません。残念ながら、本作は私の好みではありませんでした。
19世紀イギリスで女性運動にのめり込んだ貴族のお嬢様が、自分の能力を試したいという欲求から、男子に変装してパブリックスクールに潜入し、かつてそこで起こった学生自殺事件の真相を探るという物語。
主人公は鉄砲玉のような性格のおてんばお嬢様でキャラ的にはコラリーを思い出すのですが彼女のフェミニズムが少し鼻につく感じだったからかもしれません。ミステリーとしても途中で先が読めてしまったのが残念でした。

☆あらすじ☆
19世紀英国―女性の権利拡張に燃えるお転婆お嬢様アイルは、その逸脱した行動によって、ついに女学院を退学になってしまった。実家に戻ったアイルの前に、エリックと名乗る病弱な少年が現れる。彼は兄の死の真相を調べるため、アイルの父親が理事を務める学校に転校を希望していた。病に倒れた彼の代わりに、アイルは自らが転入すると宣言!しかしそこは男子校で…。「間違っているのは、女学生をうけいれない向こうよね」アイルは、誰にもバレずに事件の真相を突きとめられるのか―?

以下、ネタバレありの感想です。 ネガティブ要注意。

 

主人公のアイルは女性の権利拡張を目指し、閉塞的で旧時代的な女学校を放校されてしまった貴族のお姫様。 しかしファザコンの彼女はそれを父親に言えず、偶然に家を訪ねてきた少年エリックの事情を聞き、彼の兄の自殺の真相を探るために男子校であるパブリックスクールにエリックとすり替わって転入することを決意します

 

エリックへの同情もあったものの、アイルが突飛な行動に出た大きな要因は男性だけしか高等教育を受けることができない世の中への反発心だった様子。男の世界で自分の力を試したかったアイルにとって、エリックの持ち込んだトラブルは大いに歓迎すべきことだったのでしょう。少年の不幸に喜んでとびつくアイルの姿が利己的すぎて好きになれませんでした。

 

うーん。無鉄砲で人の話を聞かなくておてんばなヒロインといったらコラフェリのコラリーもそうだったのですが、コラフェリではコラリーがどれだけバカなことをやってもフェリックスがきついツッコミを入れつつ彼女の尻ぬぐいをするという構図だったのですが、本作のアイルの無茶はほぼ放置されるため、読んでてイライラする一方なんですよね。ただ、それはヒーローのポジションに立っているはずのデレクウィルがある意味で当事者だったからかもしれませんから、もしかしたら次巻以降は展開が違ってくるかもしれませんが。

 

ミステリーとしても途中で展開が読める程度。エリックの兄の自殺の真相に絡めて大量のキャラクターをぽんぽんと出すのですが、その展開が少し雑。なんか登場人物多いなぁ、と辟易していたのですがそれもそのはず。作中でキーワードとして登場する「謎の七人委員会」のメンバーを全部出してたんですもんね。必要性を感じられない人物が多かったので、きっと委員会のメンバーなんだろうなと思ったらやっぱりその通りでした。
真相を解き明かした後もアイルはパブリックスクールに無理矢理とどまるというラストだったので、もしかしたらシリーズ化も想定しているのかもしれませんが、1巻で委員会メンバー全員を無理に出す必要はなかったんじゃないかな・・・・・・。

 

なんだか、ネガティブすぎる感想になってしまいました。 要するにアイルが私には合わなかったということですね。残念です。

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橘香いくの,松本 テマリKADOKAWA / 富士見書房 2014-08-20
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