封鬼花伝1 暁に咲く燐の絵師


『封鬼花伝 暁に咲く燐の絵師』(三川みり著/角川ビーンズ文庫)★★★★☆

封鬼花伝 暁に咲く燐の絵師 (角川ビーンズ文庫)
封鬼花伝 暁に咲く燐の絵師 (角川ビーンズ文庫)

「シュガーアップル・フェアリーテイル」の三川みりさんによる和風ファンタジー。
今回は元お姫様が主人公ですが、あくまで絵師という職人さんの立場で動いているので前作の換骨奪胎といった印象が強かったです。
ですが、話の起承転結はわかりやすいし、ヒロインの隠された秘密が明かされていく後半以降は前のめりになって読み切ってしまうくらい面白かったです。「成る絵」という要素も面白いですし、これからの展開に期待したい作品でした。

☆あらすじ☆
凄絶な美貌の第一皇子・刀火から、国を滅ぼす「絵」を封じるよう命じられた千樹。貴族が大嫌いで相性最悪の二人だったが、千樹は刀火の中に国を滅ぼす「魔王の種」が抱かれている事を知る!!それはかつて千樹の国を滅ぼした物で―!?
己の命運に「勝つ」ために、二人は過酷な試練に立ち向かう!!
三川みり×由羅カイリが放つ王道和風ファンタジー、登場!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

主人公千樹は亡国のお姫様で、現在はかつての人気絵師彩遊のたったひとりの弟子。
この作品は、第一王子刀火の命令を受けた千樹が、国を滅ぼしかねない魔力を持った屏風絵を封じるために奮闘する、というストーリーです。

 

刀火と千樹のやりとりが、「シュガーアップル・フェアリーテイル」のアンとシャルの初期に似ている気がしました。あだ名つけてるとことか。「珍種姫」と「かかし」ってどっちがひどいあだ名だろうか。
同じ人が書いているのだからある程度は仕方ないのですが、やはり読みながら「シュガーアップル・フェアリーテイル」を思い出す場面がちらほら。ただ、アンよりも千樹のほうが性格がきつかったので、千樹と刀火のイヤミの応酬は激しかったですね。面白かったですけど。

 

千樹は絵師として屏風絵を封じるために動くのですが、その過程で、自分の過去と向き合っていくことになります。

 

死んだ姉姫阿樹がなぜ千樹を置き去りにしたのか。
今まで誰ひとり弟子にしてこなかった彩遊が、なぜ千樹を弟子にしたのか。
彩遊の目を奪った原因は何だったのか。

 

千樹が記憶を取り戻し、自分の絵の才能を思い出すという流れはとても良かったです。こういう展開は熱くて好きだ!そこから万竜降臨までは怒濤の勢いで読み切ってしまいました。面白かった!!

 

屏風絵の封印がなぜ破られてしまったのか、という真相のほうは真犯人が思いっきり目立つ動きをしていたのでバレバレでしたが、まぁ、それは別にいいです。むしろ事件解決後に何食わぬ顔で仲間のままお咎めなしだったのに驚きましたけどね。

 

糖度のほうはかなり控えめでしたが(刀火の色気はすごかったけど!)、前作も序盤は大して甘くなかった割に後半の砂糖のぶち込み方が半端なかったので、これからの展開に大いに期待しています。ツンツンとイヤミな男がデレるまでが楽しいですからねw

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