フレイム王国興亡記1/疎陀陽


フレイム王国興亡記 1 (オーバーラップ文庫)
フレイム王国興亡記 1 (オーバーラップ文庫)

評価:★★★★☆
面白かったです!
これまたWEB小説の書籍化作品。読んでる間「ライトノベルで学ぼう経済学入門!」というキャッチフレーズが勝手に頭に浮かんでいました。そこまでみっちり理詰めな本ではないですよ、念のため。そもそも経済学で合ってるのかもわかんないし(ごにょごにょ)
銀行員が異世界に行ってそこで地方財政の建て直しをはかるというお話。主人公がドラマで出てくるようなある意味でテンプレ銀行員な感じでした。 ていうか舞台が異世界なだけで内容は普通に銀行ものドラマとかでありえそうな・・・

☆あらすじ☆
「貴方が…勇者様ですか?」「…いいえ、普通の銀行員です」
通勤途中コーヒー片手に異世界にトリップしてしまった主人公、松代浩太。『勇者』として召喚されたはずなのに、そこは魔王は不在、悪の帝国も開店休業中、ごくごく平和な国。しかも、召喚後早々に王宮から放逐されド田舎『テラ』に左遷されてしまう。だが、テラで穏やかな生活が始まるかと思っていた、モンスターなんかより、シビアで恐ろしい魔の手が襲いかかる―それは『赤字国債』!
このままだと財政が破綻するという状況を前に『銀行員』浩太が黙ってない!これはチート能力ゼロの主人公が、知恵と勇気で魔王以上の強敵に立ち向かう物語。
人気WEB小説待望の書籍化!―君は今、歴史の証人になる。

以下、ネタバレありの感想です。

 

主人公は松代浩太26歳、銀行員。
彼がうっかり召喚されてしまった異世界は魔王もいない平和なフレイム王国でした。浩太の扱いに困った宰相ロッテによってど田舎のテラに追いやられてしまうところから物語が動き出します。
赤字続きの財政難に苦しむテラの現状を把握した浩太が、テラ領主エリカの顧問として財政再建に乗り出す、というのが今回のお話の本筋。
浩太は、テレビドラマ的な意味でのテンプレな銀行員のように感じました。にこりと笑顔で交渉し、冷静かつ冷徹に強硬手段も辞さない。現実社会でもやり手の銀行員だったのでしょう。再建案をポンポン出すし、物怖じしない落ち着いた態度で瞬く間に事態を改善させていく姿は新しい形の俺TUEEEキャラのようでした。
ただ、 ちょっと機械的というか、人間味が薄いように感じたのは残念。作中で浩太自身のモノローグがほとんどなく、周囲の人間の視点から浩太というキャラクターを浮かび上がらせる形だったのもあるのですが、どうも感情移入しづらいというか、主人公としては座りの悪い印象を受けました。実はいい人的描写はあるものの、それでも私にはロボットぽく見えたんですよねぇ。2巻以降でキャラの掘り下げがあるのかもしれませんけど。

 

彼がロボット的なキャラだったため(あくまで私見)、この作品自体が、「漫画で学ぶ○○○」とか「まずはココから○○学入門」みたいなライトな入門書を読んでる気分になりました。セリフが説明的だったのも一つの理由でしょうけど。
そうはいっても、経済学とか経営学とか全く触れたことのない私にとっては新鮮に感じる部分が多かったですし、素直にそういうものなのかなーと楽しく読むことができました。時に理詰めで、時に感情論で用地買収問題をクリアしていく様子は爽快でしたしね。
欲を言えば、もう少し起承転結というか話に盛り上がりが欲しかったような気がします。ちょっと淡々と進みすぎたかな。

 

今回は海辺の商業区を作ったところまでだったので、ここからどうやってテラの繁栄につなげていくのか楽しみです。

 

・・・・・・割と本筋とは関係のないどうでもいいことなんですが、おそらく今回のメインヒロインであるエミリはどうしても好きになれませんでした。キレ者のメイドって触れ込みで登場した割には、浩太のやることなすことに頭の悪い感情的な反論ばかりしてくるのがちょっと・・・。しかも結局ちょろいんだし。唐突な怒濤のポエムに浩太だけでなく私もびっくりしました。
エミリじゃなくてエリカのほうがよっぽど臨機応変かつ柔軟な思考をしてて好印象でしたね。メインヒロインはエリカでいってほしいなぁ。

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