花神遊戯伝8 あさき夢見し、月読み乙女


『花神遊戯伝 あさき夢見し、月読み乙女』(糸森環著/角川ビーンズ文庫)★★★★☆

花神遊戯伝 あさき夢見し、月読み乙女<花神遊戯伝> (角川ビーンズ文庫)[Kindle版]
花神遊戯伝 あさき夢見し、月読み乙女<花神遊戯伝> (角川ビーンズ文庫)[Kindle版]

前回の大ピンチに続く第8巻。そして、今回もラストはぶった切りでございました。
気になる引き方ずるい!花神シリーズは途中まで1巻で起承転結をまとめていたことを思えば、完結が間近ということでしょうか。そう考えると寂しい。
今回は、これまで散々叩きのめされた知夏が立ち上がるお話。三角関係にも決着がつく・・・のか!?
あと、巻末に「ぬまごえさま」の短編が収録されています。絶対に収録時期を間違えている・・・・・・

☆あらすじ☆
もと女子高生。異世界で“女神”になると心決めたはずが―帝・司義の命により、『界の川』に落とされた知夏。遠のく意識の中で彼女が見たのは、神世から続く“怨み”の真相だった。護剣士『緋剣』たちや胡汀を救うと誓った知夏を、闇の記憶が襲うとき、救ってくれたのは意外すぎる人物で!?「陽女神の力はまだおまえのなかにある。そうだろう?」愛すべき“ぬまごえ様”との出会いを描いた短編も収録した、怒涛の第8弾!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

界の川に落とされ、そこで花神の真実を知った知夏。
花神の記憶がもたらす憎悪に苦しむ知夏の前に現れたのは架々裏でした。

 

まさか、架々裏と知夏が姉妹のように心を通わせる日がくるとは1巻時点では思わなかったです。ていうか、こんなにずっと出てくるキャラだと思わなかった。

 

架々裏の想いを預かった知夏は、その直後、変わり果てた「ことじろ」と遭遇、そして月神と出会います。
1巻で知夏が蒸槻にくる直前に出会った美青年はやはり月神でした。
そして、月神とことじろの運命が入れ替わったために、本来は月神の血筋として蒸槻を治めるはずの遠凪たちが滸楽としての宿命を背負わされることになったということも明らかに。
しかし、真相が明かされるほどに天つ神の非道さが浮き彫りになってくるんですが、ここら辺はどうにか収拾つけていくんでしょうか。全ての元凶こいつなんだし、やっぱり最後は神殺しか!?

 

ことじろ、月神との邂逅を経て、知夏は「知夏」として憎しみにのまれないようにしようと決意します。

界の川を脱出直後、近くにいた遠凪たちと合流した知夏は、なぜか髪が伸びて、お肌つやつや、美しくなっていました。

 

そう。ここにきてまさかの主人公(外見)覚醒!!

このシリーズの主人公は容姿人並みの平凡女子高生っていうのが好きだったんですが、まぁ、そろそろ外見的なイメチェンも必要な時期ではありますよね。
知夏の美貌に思わず照れる遠凪さんが可愛かったです。この人も純情だよね。「恋と悪魔と黙示録」シリーズのアガルといい、照れ照れ男子書くのうますぎです糸森先生。

 

滸楽たちと合流した知夏は、胡汀や伊織を取り戻すため、陽都へ。滸楽達も知夏への恩返しと自分たちの未来のために知夏に同行します。

 

そうして訪れた陽都は、なぜか疫病などの災いが横行している魔都と化していました。
知夏は途中で合流したかつての剣士たちとともに、帰鼓廷に乗り込み、約束通りに胡汀を奪還。
意外にあっさり胡汀を奪い返したのはちょっと拍子抜けでしたが、それだけ新緋宮の春日の求心力が弱く、女神然とした今の知夏の敵じゃなかったってことなんでしょうね。
ただ、胡汀と再会したときの知夏の心理描写がよくわからないので気になるところです。

 

でもーーー今度は感情のみに留まらず、自分の存在がまるごと陽女神に近づいているような気がした。

 

どういうことなんでしょう??界の川脱出以後、花神の想いと知夏の想いは別だということを知夏自身が自分に言い聞かせてきたのに。胡汀が星神の想いにとらわれなくなったことに不安を感じているのも疑問。まだまだ、ここらへんで一波乱くるんでしょうか。知夏の外見が変わったのもやはり何かの伏線なのかな?

 

胡汀(と部下の剣士多数)を誘拐後、知夏は悪鬼が跋扈する陽都に留まります。
陽都を救うことには迷いを見せつつも、ここがチャンスと人と滸楽の共存を祈る知夏。

 

悪鬼討伐を介して一進一退ジリジリと歩み寄りをみせる人と滸楽。
洲沙と真古夫婦が良い前例になりそうな感じはあります。

 

そんな中でついに現れた朝火。やはりこいつが難敵か。
ここで、待て次巻!となったわけですが、一筋縄ではいきそうにないですね。朝火さん頑固だし。
今回出てこなかった伊織の行方も気になるところです。

 

というか口絵で出てきた春日、結局登場しませんでしたね。次巻から出てくるのかもしれませんが、権威がた落ちだし、もはや驚異じゃないな。

 

次巻が楽しみです。でも新シリーズ始まるそうですし、花神はそろそろ終わるのかもしれないですね。

 

巻末には、1巻途中の知夏たちを描いた短編が収録されています。
本編でも登場していた「ぬまごえ」。もうちょい早くこの短編は収録しておくべきだったのでは?
初期の知夏のハイテンションおばかっぷりを見ていると、本編現在の知夏の落ち着きぶりに成長を感じます。地の文もほんとに読みやすくなったなぁ。胡汀の台詞も。

 

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