伯爵と妖精 新たなるシルヴァンフォードにて

『伯爵と妖精 新たなるシルヴァンフォードにて』(谷瑞恵著/コバルト文庫)★★★★★

伯爵と妖精 新たなるシルヴァンフォードにて (伯爵と妖精シリーズ) (コバルト文庫)
伯爵と妖精 新たなるシルヴァンフォードにて (伯爵と妖精シリーズ) (コバルト文庫)

本編を完結させた「伯爵と妖精」の後日談を描く最後の短編集です。
ついに伯妖も終わりなのか、と思うと涙が出そうになるし、寂しくて仕方ありません。
全33巻という大長編であり、間違いなく少女ライトノベルの名作でしょう。
少女向けのライトノベルらしいにやにやしてしまう恋愛要素を主軸に据えつつ、決して甘いだけではないストーリー展開は他の追随を許さないものでした。
序盤の童話的世界感を出す妖精事件簿的なお話も良かったですし、シリーズの本筋である対プリンスがメインになってからの終盤の緊張感も本当に面白かったです。
今回の短編は、序盤の雰囲気を出しつつ、「ああ、これまでふたりが抱えて戦ってきた問題が本当に終わったんだな」という余韻情緒あふれる後日談となっています。
アルヴィンの可愛さにときめきつつ、変わらぬエドガーに和ませられ、幸せな気持ちになれる短編集でした。

☆あらすじ☆
すべての戦いを終え、平和を取り戻したリディアとエドガー。息子のアルヴィンも生まれ、一家は改めてエドガーの両親の領地を訪ねるが…。文庫未収録の短編を含む、愛いっぱいの後日談。

では、各話の感想でも。

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2013年おすすめ少女小説

2013年もあと少し。
今年は久しぶりにライトノベルに手を出し、私の中で高校時代以来のラノベブームが再燃した年でした。
きっかけはBOOK☆WALKERを利用し始めたからに間違いないです。電子書籍って便利すぎます。いい年してライトノベル買うのに人目を気にしなくていいし、自分以外に蔵書が見られることもないって素晴らしいです(笑)

そんな感じで色々読みあさってみたので、今年読んだ中で個人的にひとさまにおすすめしたい!というシリーズを選んでみました。今回は少女向けライトノベル。少年向けはまた今度で(書かないかもしれないけど)。

このブログでは★5つまたは4つの評価をつけてるものがおすすめ作品なのですが、あらためてシリーズでおすすめするとなると、クライマックスを確認した完結作品のほうがいいかな、と思いましてこちらをすすめてみます。

「デ・コスタ家の優雅な獣」シリーズ(喜多みどり著/角川ビーンズ文庫)全5巻

デ・コスタ家の優雅な獣 (角川ビーンズ文庫)
喜多 みどり
角川書店(角川グループパブリッシング)

ブログでは最終巻の感想しか書いてないのですが・・・。

昨今のキラキラしたお姫様いっぱいの少女向けラノベの中では、かなり異色なマフィアものです。
どんなシリーズか簡単に説明すると、異能の子どもを産ませるために孤児院からマフィアの3兄弟のもとに連れて行かれた主人公ロージーが、自らの自由を手に入れるためにマフィアの世界における地位を得ようと奮闘する、というものです。

全5巻と短めながら、主人公ロージーの成長物語を丁寧かつスリリングに描き出しています。最初はおどおどとして気弱なロージーが、狡猾な裏社会の住人たちを相手に心理戦を展開し「悪い子」になっていく様は、かなり読み応えありますよ!
少女向けラノベに欠かせない恋愛要素もしっかりあります。表紙は男3人に囲まれていますが別に逆ハーレムとかじゃないので、その辺が苦手な方も安心してください。恋愛面でもかなりシリアスですが、繊細な心理描写に惹き込まれること間違い無しです!

「悪い子」に成長していくロージー、秘密主義でもどかしい次男、恋心に振り回されながらもどんどん男前になっていく三男坊、ブラコン炸裂の長男、といった感じにそれぞれのキャラがとても魅力的なこのシリーズ。少しでも興味をひかれたなら、ぜひ試しに1巻を読んでみてほしいです。

というわけで、2013年のイチオシ少女向けライトノベルは「デ・コスタ家の優雅な獣」シリーズなのですが、なんだか筆がのってきたので、もうちょい書き足します。おつきあいくださる方は以下をどうぞ☆

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贅沢な身の上11 ときめきは遙かなる河に乱されて

『贅沢な身の上 ときめきは遙かなる河に乱されて』(我鳥彩子著/コバルト文庫)★☆☆☆☆

贅沢な身の上 ときめきは遥かなる河に乱されて! (贅沢な身の上シリーズ) (コバルト文庫)
贅沢な身の上 ときめきは遥かなる河に乱されて! (贅沢な身の上シリーズ) (コバルト文庫)

よし、もう切ろう。と前回も思ったような・・・
全く面白くないわけじゃなく、途中で読むのを断念するレベルでもない。なんとも微妙なシリーズ。
だらだらと11冊目?うーん。

☆あらすじ☆
稜王夫妻が誘拐された。関係者が一様に「めんどくさ…」と思っているところへ、稜王を解放する条件を記した文が届く。要求は金ではなく、意味不明な珍品。花蓮は、きっと犯人はただの河賊ではないと興味津々。そんな時、天綸に懐いている羽竜という美少年と出会う。初めは女の子だと思った。以前は、天綸と美少女が並べば、楽しく妄想していたのに、それが出来なくなっていることに気づいて…!?

以下、感想(書くことあるかな?)

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マイワールド

『マイワールド』(十文字青著/星海社fictions)★★★☆☆

マイワールド (星海社FICTIONS)
マイワールド (星海社FICTIONS)

十文字青最新作。Twitterで宣伝されていた表紙が美麗すぎたので積読本そっちのけで読んでみることに。
表紙と挿絵が、十文字青さんの独特な世界観にとてもマッチしていました。挿絵の1枚1枚が表紙にできそうなクオリティです。ほんとすごい。
物語自体は十文字青節炸裂です。いつもながら謎の中毒性。そして前半は私の高校時代のトラウマ(てほどでもない苦い思い出)を大いに刺激してくれました・・・

☆あらすじ☆
北の街で暮らす高校生・乾真冬。入学当初に友達作りに失敗し、灰色の学校生活を送っていた真冬だが、押しの強い先輩・押領司姫香に無理矢理入部させられた放送部で、同じように強制的に入部させられた同級生・由切園と出会う。
たどたどしくも、次第に距離を詰めていく二人。しかし、ある夜、由切は謎めいた言葉を残して真冬の前からこつ然と姿を消してしまう……。
彼女はどこに消えてしまったのか? その姿を追い求め、真冬は異郷の地に旅立つ──。
無限の世界を彷徨うすべての人に贈る、哀切の青春譚。

以下、ネタバレありの感想です。

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首の姫と首なし騎士8 奪われし花嫁

『首の姫と首なし騎士 奪われし花嫁』(睦月けい著/角川ビーンズ文庫)★★★☆☆

首の姫と首なし騎士 奪われし花嫁 (角川ビーンズ文庫)
首の姫と首なし騎士 奪われし花嫁 (角川ビーンズ文庫)

相変わらず田倉さんのイラストは美麗です。
長かったエルマー家編がようやく終結!ほんとに長かった。このシリーズの本筋を見失いかねないくらい長かった。
なんかやたら読者に圧迫感を与えるシリーズですが、その割には事件解決後の解放感が足りない気もするのはヒロインがひきこもりだからですね、きっと。普段も軟禁状態事も大して生活スタイル変わってないやん!てひとりで突っ込んでました。

☆あらすじ☆
兄王子レイフォードを城外に逃がし、辛くも命を救ったシャーロット姫。豪商エルマー家の悪事を暴くため証拠探しに奔走する次兄クローヴィスと“人喰い竜”ガイの帰還に望みを託すが、敵の包囲網に打つ手なし。セシルとの結婚を決定づける評議会にのぞむシャーロットだが、護衛騎士アルベルトが乱入!現国王に刃を向け、結婚への異議を申し立てる騎士だが…。「花嫁」の手を取るのは誰か!?宿敵との最後の争い、大逆転なるか!?

以下、ネタバレありの感想です。

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双界幻幽伝9 ご実家は天真爛漫!

『双界幻幽伝 ご実家は天真爛漫!』(木村千世著/ビーズログ文庫)★★☆☆☆

双界幻幽伝 ご実家は天真爛漫! (ビーズログ文庫)
双界幻幽伝 ご実家は天真爛漫! (ビーズログ文庫)

個人的に惜しくて仕方ないシリーズ。作者にもう少し文章力があれば文句ないのに・・・・・・
今回は、蒼刻さんのご実家訪問回。新章開幕までの息抜きの1冊という感じです。

☆あらすじ☆
『俺はお前を娶るぞ』──そんな衝撃発言も黄巾賊との激闘も今は昔。自邸の櫃の中にてまったり引きこもり生活満喫中の朧月を急襲したのはもちろん蒼刻! あっという間に、まさかの同行者らと彼の実家がある青苑州へ……。待ち受けるは切れ味鋭い弟に、ぶっとび婚約者、お茶目な(?)パパなど、強者すぎる人物たちで??!? お約束の××シーン必見! 大人気中華シリーズ、ご挨拶の第8弾!!

外伝入れると9冊目。以下、ネタバレありの感想です。

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